得意な調、苦手な調
金管楽器には得意な調と苦手な調がはっきりしています。苦手な調では早い動きができず、また音程も外しやすくなります。さらに音域的にも無理がかかることが多いので、金管アンサンブルを書くにあたっては極力用いるべきではありません。
苦手な調が存在する原因の多くは、苦手な調を練習しないという金管奏者の怠惰によるものですが、自然倍音を用いている金管楽器の特性上、管の元々持つ調性から離れれば離れるほど音程が合わせ辛くなることは確かです。金管楽器は歴史的に、曲の調性にあった楽器をその都度用意して用意してきたという背景があり、現在においても吹奏楽ではあまり管の調性から離れた曲は多くありません。求められることもなければ練習も必要ないので、一概に奏者を責めることもできませんが、何にしろ金管楽器のみで金管楽器の性能をフルに使おうという金管アンサンブルにおいては、わざわざ苦手な調を使う必要はないと思います。
前置きが長くなりましたが、実際に得意な調と苦手な調を列記すると以下のようになります。
得意な調
Bb-dur/G-moll、 F-dur/D-moll、 Eb-dur/C-moll、 Ab-dur/F-moll、 Db-dur/Bb-moll
普通な調
C-dur/A-moll、 G-dur/E-moll、 D-dur/H-moll、 A-dur/F#-moll、 Gb-dur/Eb-moll
苦手な調
E-dur/C#-moll、 H-dur/G#-moll
これを見てすぐに分かったと思いますが、基本的にフラットの調が得意で、シャープの調が苦手です。移調楽器なので、例えばE-durはBb譜ならシャープ6つ、F譜ならシャープが5つになることを考えて考えてもらえれば、フラット調が得意な理由もお分かりいただけるかと思います。また、ここに挙げていないF#-durはBb譜ではダブルシャープを用いないと記述できません。
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